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第38回日本サイコオンコロジー学会総会

ご挨拶

謹啓

この度、2025年10月10日(金)、11日(土)の2日間にわたり、糸満市観光文化交流拠点施設「シャボン玉石けん くくる糸満」にて、第38回日本サイコオンコロジー学会総会の大会長を務めます増田昌人です。よろしくお願い申し上げます。

今回の総会のテーマは、『サイコオンコロジーの光を地方に 』としました。1986年に本学会が設立されてから、40年近くが経ちましたが、これまでその光は都会を中心に照らしてきました。我が国において、がん医療に関する専門家は、都会に集中する傾向があり、サイコオンコロジーの分野もその例外ではありません。

今回の総会では、第一に、どのようにしてサイコオンコロジーの専門家を地方に誕生させ、その光を地方に照らすのかを、参加者の皆さんと考えていきたいと思います。一つのアイディアとして、学会登録医をすべてのがん診療連携拠点病院に配置し、そこから光を発していくのはどうでしょうか。具体的な道筋が見えてきませんか。その先には、近い将来、専門医をどのようにするのかも考えていく必要があるのかもしれません。

また、がん患者の心のケアには、多職種によるチーム医療が必要不可欠です。今回の総会では、第二に、心理職を始め、看護師、薬剤師、医療ソーシャルワーカー、理学療法士など、それぞれの職種で、サイコオンコロジーの実践をどのように深めていくのかを考える機会にしたいと思います。

さらに、第三に、ピアサポートについても深く考える場にしたいと思います。これには、がん経験者に多数参加していただき、医療者と本音で協議することで、わが国のピアサポートをどのようにしていくのか、方向性が見出せればと期待しています。

今回の総会では、異分野からの視点として、私が畏敬する茶道裏千家十五代鵬雲斎汎叟玄室大宗匠による「いのち」についての講演を予定しています。その際には、お呈茶をさせていただく予定です。

さて、今回の総会後は、13日(月・祝)まで沖縄に滞在していただき、昼には沖縄本島南部の美しいビーチで泳ぎ、夜にはビーチパーティーを楽しんで、リフレッシュ後、本土にお帰りいただければ幸いです。

沖縄の地で、共に学問を深め、かつ楽しみましょう。

謹白

2024年8月吉日

第38回日本サイコオンコロジー学会総会
大会長 増田 昌人
(琉球大学病院がんセンター)