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胃集検から始まった消化器がん検診は、対象臓器も拡がり、検査法・システムも多彩・多様となり、一定の成果を挙げてきた。
一方、検診の対象集団は、高齢者の多い集団や過疎地・離島と都市部、また住民検診と職域検診など、その集団特性は大きく異なっている。多様な検診の実施が可能な今、集団特性に応じたより成果の得られる検診のあり方が強く求められる。今回のシンポでは、対象集団特性に応じた検診のあり方を問う場としたい。
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がん対策基本法が施行され、重点目標の一つとしてがん検診の受診率向上(目標50%)と質の向上があげられている。このうちがん検診の質は死亡率減少効果などのアウトカム評価のほか、精度管理体制などのシステム評価により担保される。大腸がん検診における精検受診率の低迷は、このシステム評価を損ねる重大な問題である。これまでも重ねて討議されてきたテーマではあるが、本シンポジウムではがん検診の質の向上という観点からより実のある討議を行いたい。
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肝胆膵癌による死亡は、年々増加傾向にあり、超音波検診による早期発見が期待される。しかし現状は、検診発見癌でも進行した症例が多く、十分な予後改善にいたっていない。今後、超音波検診の普及と精度向上に向けてさらなる努力が望まれる。そこで今回、超音波検診で発見される肝胆膵癌の実態を把握し、早期癌発見に向けて今後のあり方を検討したい。施設検診、集団検診、精密検査の立場から多数の演題応募を期待する。
© 2009 第49回日本消化器がん検診学会総会