合同開催:第86回日本感染症学会 西日本地方会学術集会/第59回日本感染症学会 中日本地方会学術集会/第64回日本化学療法学会 西日本支部総会

「診断アプロ―チにおいて教訓となった事例」につきまして

日常診療で “この疾患を診たことがなかった”,あるいは,“この疾患についての知識がなかった”,という理由で初期診断を間違うことはあまり無いのではないでしょうか。むしろ,多くの医師の経験として,“診たこともあり,知ってもいる疾患なのに診断できなかった(診断を間違えそうになった)”という事の方が少なくないと思います。

我々はなぜ診断を間違うのか,どのような「思考の近道」のために,あるいは「現場での様々なプレッシャー」のために誤った判断を下してしまうのか,について考えることは非常に重要です。診断エラーはいつでも起こり得ますし,単に責められるべきことではありません。しかし,どのような考え違い,あるいは因子のために起きたエラーだったのかを可能な限り明示的に表現し,それを共有することが医師の行動科学に光を当て,診断エラーの再発を防止するために不可欠です。

「知識がなかった」,「重要な検査所見をよく考察していなかった」,「疾患が二つあったのだが,一つ目の診断で一度推論を終えてしまった」,「疾患頻度を考慮していなかった」,「過去の似たような患者の印象に捉われ過ぎた」,等々,どのような因子によるエラーの紹介でも構いません。 皆,同じ経験をしている筈ですから,その「考え違い(過信;fallacy)」の経験をぜひ共有したいと思います。

“エラーの機序の明示とその共有”を重視したいので,一演題につき「発表5分以内+フロアを交えたdiscussion 10分」という形を試みたいと思います。

Fallacyを共有する経験は医師としての自分を再定義する機会になります。皆様からの事例紹介を心からお待ちいたします。

青木洋介

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