2012年7月14、15日(土、日)の日程で、第34回日本呼吸療法医学会学術総会を沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催させて頂くことになり、ご挨拶申し上げます。
沖縄県は日本の最南西端に位置する島嶼県であることは言うまでもありませんが、いま最も経済発展の著しい東アジアを眺めると、沖縄はおおまかにそのへそに位置するところになります。古く琉球王国は「万国之津梁」との言葉があるごとく、万国の架け橋として生きてきた歴史があります。本学会は30年を超える歴史を持ち、人工呼吸管理や呼吸管理にまつわるさまざまな領域と職種の皆様が一堂に会し、日々の研究テーマや疑問点を持ちよって議論し、以て呼吸療法の進歩発展に寄与しています。まさに呼吸療法における「津梁の場」を沖縄で提供できることはこの上ない喜びであります。
メインテーマは「沖縄で呼吸療法の津梁を極める」としました。呼吸管理の領域は幅広く、病院前から急性期医療、急性期医療から引き継ぐ慢性呼吸管理、さらには慢性呼吸器疾患や在宅呼吸管理にも及びます。極めるためには、患者さん中心のチーム医療を根本にもつ最新の戦略と、多様な戦略間の架け橋となる原点としての呼吸生理学や安全のための基礎および応用研究が欠かせないものと思います。
激動期において革命は辺境から起こると良く言いますが、日本からみれば隅っこにある沖縄が、会場で白熱する日を迎えるため最大限の準備を進めて行きます。7月の沖縄の日差しは強く、風は涼やか、夕暮れのサンセットは平和で多忙な日常を癒してくれます。それでは2012年7月、沖縄の会場で多数の皆様とお会いできることを楽しみにしております。