会長挨拶

第38回日本看護研究学会学術集会開催にあたって
"文化に根ざす看護研究の道 〜沖縄から発信〜"

第38回日本看護研究学会学術集会
会長 宇座 美代子
琉球大学医学部保健学科地域看護学 教授

第38回日本看護研究学会学術集会は、平成24年7月7日(土)、8日(日)に沖縄コンベンションセンターで開催させていただくことになりました。沖縄での本学術集会の開催は初めてであり、看護実践現場からの研究発表の場として本学術集会が有意義なものになることを願いながら、役員一同、鋭意準備を進めているところでございます。

沖縄には、歴史的に培われてきた独特な文化があります。琉球舞踊を始めとする伝統芸能は、日常生活の中で子どもから高齢者まで多くの人々に親しまれています。また、ユイマール(助け合い)、イチャリバチョゥデー(会えば兄弟)、チュガルクスイヤンドウ(人が薬である)の方言が示すように、人とのつながりを大事にする風土が残っています。しかし、ここ沖縄でも人々のつながりが年々希薄になりつつあることが危惧されています。

今、あらためて地域の歴史・文化・生活の面から人々のつながりと健康との関連を再考する必要があると考え、第38回日本看護研究学会学術集会のテーマは「文化に根ざす看護研究の道」としました。日常生活に独特な文化が入り込んでいる沖縄の地で、文化に根ざした看護がどのように実践されているのか、そして、文化に根ざす看護研究とは何かを考えてみたいと思います。

本学術集会では、地域で生活する人々に視点を当てた看護実践の在り方を考え、看護の本質に迫るような「文化に根ざす看護研究の道」を沖縄から発信していきたいと思います。

本学術集会が次の研究へのエネルギーとなるよう、研究発表とともに沖縄の自然と文化を楽しんでいただきたいと思います。多くの皆様のご参加をお待ちしています。

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