第47回日本胸部外科学会九州地方会総会

第47回日本胸部外科学会九州地方会総会
会長　國吉　幸男
琉球大学大学院胸部心臓血管外科学講座　教授

　この度は、本来の開催が台風により中止となり、会員一同には多大なご迷惑をおかけ致しました。今回はその中止による代替えの会として主催させて頂きます。歴史的にも、地方会の中止は初めてではないかと思います。当初の演題募集で178題もの玉演題が寄せられ盛会を期待していましたが、残念ながら中止・流会となりました。何とか皆様の演題を披露する機会を設けるべくその適切な時期を模索し、年明けから日本心臓血管外科学会総会までの期間を開催時期と考え、世話人の先生方を中心としてご意見をうかがいました。多くの賛同が得られましたので、今回、2015年1月24日、土曜日の開催と決定致しました。したがって、その開催形式も「演題報告を主体に開催する」との主旨にのっとり、特別講演、Award関係セッションを除いて、既に応募して頂いた一般演題の中から発表の希望を募りました。その結果、お陰様で口演発表70題、誌上発表48題の応募があり、プログラムで示しますように、1月24日のみの開催、それも約半日程度でのコンパクトな会の開催となります。

　2011年4月20日より22日にかけて、第39回日本血管外科学会総会を当地沖縄で開催致させて頂きました。丁度、東日本大震災いわゆる3.11の1ヶ月後の開催予定となり、多くの全国学会が中止となる中で、その開催も危ぶまれました。当時の学会理事長にご相談申し上げたところ、「学術集会というのは、医学の進歩には必須で戦争の時でも行うものだ。」と窘められました。その結果開催することが出来、また多くの会員の参加の下、震災後初の全国学会の開催となった経緯がありました。今回は、台風襲来でその時期での開催は如何ともし難い状況でしたが、時期を代えて、地方会開催を完遂できることは多くの会員の皆様の御蔭であると感謝致しますと同時に、私共教室員にとりましても望外なる喜びであります。学術集会の目的の一つに会員の親睦があります。しかし、今回の代替えの会では、前述の開催の主旨をもとに懇親会等を全て除いております。ご了承頂きたいと存じます。

　1月の沖縄は平均気温が17度とのことです。もちろん本土九州各県より暖かく、本島北部では日本一早い桜の開花を見ることができます。本土のソメイヨシノと異なりあざやかなピンクの桜ですが、1月での春の到来をいち早く感じることが出来ると思います。学術集会の残った時間や、1日滞在を延ばしてこの沖縄の暖かい冬を体験するのも宜しいかと思います。