第17回日本神経消化器病学会 第9回機能性ディスペプシア研究会 第83回消化器心身医学研究会 第5回IBS研究会

第17回日本神経消化器病学会会長挨拶

第17回日本神経消化器病学会 会長 屋嘉比康治

第17回日本神経消化器病学会
 会長 屋嘉比 康治
埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科 教授

平素は私ども埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科に熱いご支援を賜り、誠に有難く存じます。

さて、このたび 第17回日本神経消化器病学会を担当させていただくことになりました。本学会は消化管機能の統御機構および機能性消化管障害病態の解明、治療の開発にむけて研究を推進する重要な学術集会でありその会長を務めることは身に余る光栄であります。

今回の開催は本年11月12日(木)、13日(金)の2日間にわたって沖縄県恩納村の沖縄科学技術大学院大学(OIST)にて開催し、11月14 日(土)には会場を沖縄県立博物館ホールに移して市民公開講座を実施します。

本学会は、昨年以来、関連領域の研究会、すなわちFD研究会、IBS研究会、消化器心身医学研究会と併催する合同学術集会として開催することとなり、今回も第17回日本神経消化器病学会と第5回IBS研究会、第83回消化器心身医学研究会は小生が会長を務め、第9回FD研究会は群馬大学光学医療診療部草野元康先生が会長で1学会、3研究会の合同学術集会として開催されることになりました。今回は全体のテーマを「脳−腸相関を科学する」とし、中枢神経の「脳」と「セカンドブレイン」と称される消化管周辺の神経組織を中心とした消化管統御機構との協調性や相互作用、すなわち消化管機能に重要な影響を与えている中枢神経の役割、あるいは消化管から発信される様々な情報シグナルの中枢神経機能への影響について科学的エビデンスが集まることを期待しております。また、我が国でも20%前後の国民が悩んでいる機能性消化管障害の原因、病態、発症機序についてその解明が進み、診断精度の向上とより効果的な治療について考案されることも大いに期待されるところです。

沖縄県はかつての最長寿県でありますが、食生活の変化から最長寿県の位置から降格してしまいました。本学会の研究テーマの一つでもある肥満の解消や食欲の調節について沖縄全県あげて取り組んでいるところであります。一方、最近の研究では今回のテーマである「脳−腸相関」を介して消化管が食欲調節に関与していることが明らかになり、食欲コントロールの方法が消化管機能の調節から開発される可能性も示唆されています。もちろんその研究を推進する役割が本学会にあることは言うまでも有りません。さらにOISTでも脳科学研究が行われており、OISTと本学会が共同企画を組み脳−腸相関による消化管機能の調節や食欲調節について議論することによって新たな知見や発見が生まれてくることが期待でき、沖縄地元の地域的な課題とそれを解決すべくOISTの研究者とのコラボレーションも今回の学会の目的の一つでもあります。異なる視座に立つ研究者・医学者・臨床医の間で行なわれるクロストークがこの分野における重要な知見が得られることを期待し、多くの先生方の応募・出席を念願しております。

【事務局】

埼玉医科大学総合医療センター
消化器・肝臓内科
事務局長 加藤 真吾
TEL:049-228-3564
FAX:049-225-6649
E-mail:jsnm17@saitama-med.ac.jp

【運営事務局】

株式会社 沖縄コングレ内
〒900-0015
沖縄県那覇市久茂地3-1-1
日本生命那覇ビル
TEL:098-869-4220
FAX:098-869-4252
E-mail:neuro-g17@okicongre.jp