会長挨拶

　この度、第26回日本集中治療医学会九州地方会を開催させて頂きます、琉球大学大学院医学研究科救急医学講座の久木田一朗と申します。四半世紀を超えた伝統ある学会を日本最南端の沖縄県で開催させて頂くことは大変名誉なことであり、皆様のお役に立てる学会となるよう最大限の準備を進めていきたいと思っています。どうぞよろしくお願い申し上げます。

　さて、本学会を開催するにあたり、今回のメインテーマを「求められる科学技術そして人間との調和」としました。集中治療の特徴はmultidisciplinaryと言われ、多領域を統合する集学的医療であると言われます。たとえ一臓器に起きた疾患であれ、専門診療科の壁を越えて相互に関連する全身臓器への理解が重要となります。一方では、刻々と変化する全身状態を把握するためのさまざまなモニター、さらには不全に至った臓器を補助する人工補助療法など集中治療は多くの科学技術に支えられています。これからさらに進歩を続ける科学技術を人の医療へいかにうまく活用するか、こらからの集中治療に求められることではないかと思います。

　今回、国の沖縄振興施策により科学技術の分野の壁を超え、世界最高水準の研究及び教育を行う場として作られた沖縄科学技術大学院大学を会場にさせて頂きました。多数の皆様にご参加頂き活発な意見交換ができますようよろしくお願い申しあげます。

　さて、学会場のあるこの地恩納村は沖縄本島でも有数のリゾート地区となっており、学びの後には、日ごろの集中治療での緊張をほぐし、明日への英気を養って頂くことも目的に入れて頂ければ幸いです。那覇からは５０kmほど北にあり、ご不便をおかけすることもあろうかと思いますが、教室員一同精一杯頑張り、ご参加の皆様に実り多き学会となるよう努めますので、至らぬ点はご容赦下さい。

それでは皆様と沖縄でお会いできますことを心から楽しみにしております。