シンポジウム2

胆・膵領域癌の診断・治療の現況と展望

膵癌や胆道癌は部位別生存率が最も低いがんの一つであり、診断や治療が困難であることから、「暗黒の大陸」と表現されることもある。しかし、近年様々な診断手技、治療法の進歩や診断・治療の体系化により、この領域にも微かな光が見えてきた。EUSやERCP関連手技では、経乳頭的アプローチによる診断・治療、EUS-FNA、内視鏡的嚢胞ドレナージや瘻孔形成術などの工夫が試みられている。化学療法では予後改善の期待できる治療薬の選択肢が増え、放射線療法も含めた術前治療、術後補助療法も積極的に行われ、良好な成績も報告されるようになってきた。外科治療では鏡視下手術の進歩を含め、手術手技や周術期管理の進歩により切除術の安全性は向上している。本シンポジウムでは、胆・膵領域癌の診断・治療における各施設の新しい試みや診断・治療成績を報告して頂き、この領域の現況と今後の展望について議論したい。多くの演題応募と参加を期待する。