第34回日本毒性病理学会総会及び学術集会 – The 34th Annual Meeting of the Japanese Society of Toxicologic Pathology

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年会長挨拶

  • 第34回日本毒性病理学会総会及び学術集会
  • 年会長吉見 直己
  • 琉球大学大学院 医学研究科 腫瘍病理学講座 教授
年会長:吉見直己 写真

「第34回日本毒性病理学会総会及び学術集会」の年次会長に推薦され、2018 年 1 月 25 日(木)と26 日(金)に沖縄・那覇市の沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハで開催させていただきます。前日には恒例のスライドカンファランスと試験問題解説を予定しております。

さて、恩師である森秀樹会長(第16 回、岐阜)に始まり、同門である田中卓二会長(第26 回、金沢)、西川秋佳会長(第 28 回、東京)から本学会開催を受け継ぐことになりました。しかしながら16年前の沖縄赴任後、先島を含む沖縄県内の病理医不足の改善のため、毒性病理学を専門とした基礎研究から病理診断学を中心に微力ながら活動して参りました。その活動のなかでもやはり基礎研究の重要性を日々感じたため、「安心・安全をめざした基礎医学から臨床医学への橋渡し」をテーマに掲げました。

我々の毒性病理学の研究は、農薬・医薬品をはじめとする化学物質や食品等による細胞・組織レベルで生じる様々な変化を、先端の分子生物学的手法を交え、形態学的に追究する生命科学であり、その理念は、究極的には人への安心・安全を与える学問であると理解しております。医療に携わる者にとって、ある種のリスクを有する化学物質等を利用する必要があり、その安全性の基盤として本学会員の努力なくして臨床医学への応用や発展はないと思います。このような視点から、本学会での研究成果の医療や社会への還元が、今回のテーマである「基礎医学から臨床医学への橋渡し」になることを期待しております。

本学会が開催される1月の沖縄は、季節的には沖縄らしい季節ではありませんが、本土の気候からすれば、まだまだコートが必要な季節でしょうが、まず、コートは要りません。開催会場である沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハは、離島へのフェリー乗り場に隣接しており、開催時期は多くのホエールウォッチングボートの発着地となっております。また空港から車で約15 分、国際通りから徒歩で約15分の立地にあり、東シナ海のサンセットをお楽しみいただけます。1月頃の沖縄は本土に比べると格段に暖かく、観光や泡盛を堪能いただければ幸甚です。

本学会にて会員皆様の日ごろの研究成果を積極的に発表していただき、研究者の意見交換の場になることを願っております。なお、現在、プログラム委員会では、毒性病理学の基礎から最新の話題を含めた題目として、特別講演2題、2つのシンポジウム(8題)、パネルディスカッション(4題)およびワークショップ(5題)を予定しております。実り多い会となりますよう、プログラム委員そして事務局一同最善を尽くす所存です。

期待される沖縄の青い海と青い空の下、皆様にお会いできることを心より楽しみにしております。